亡霊たち。

 

 

 

人々は、年老いていったり、進行していくやまいと共に暮らしたり、

環境の変化を受け入れようとしたり、

色々大変。

日々の生活の中で、芸術って何だろう。

なんて、考えることはないけど、

久しぶりにとても素敵な展示を観ました。

辛いものもパクチーも得意ではないので、

タイ料理もほとんど食べませんが、

何だか気になって観に行った

アピチャポン・ウィーラセタクン ” 亡霊たち ”

日曜日で終了してしまった展示ですが、

とてもこころにぶちあたったので、ご紹介。

映画を撮ったり、写真やインスタレーションなどのアート作品

などを製作しているタイ人のアーティスト。

私は、恥ずかしながら良く知らなかったのですが、

何かで見かけたこの展示の紹介ページに出ていた一枚の写真の色、

に、はっとして、何とか観に行くことが出来ました。

でも、無理してでも時間作って良かったな、

って、久しぶりに思える展示でした。

写真作品が中心かと思ったら、(場所も東京都写真美術館だったし、)

でも、映像が結構多くて、

映像の色、音、ゆらぎ、

どれも、こころのリズムに合うと言うか、

ずっと観ていたいもので、

会場全体、

暗い空間にポツポツと配置された映像、

その場所全体が、全て彼の作品って感じで、

作品群の中にはまって観ているよう。

赤い光の中に浮かび上がる犬の影のような映像、

黒く浮かび上がって、うごく、

そして、いつの間にかぼんやりと消えていく

色々と反映されて、ふわーとなみだがでそうなしゅんかんをかんじます。

こんなにも静かに、でも、訴えかけてくる作品群を久しぶりに観られて、

ほんとうにうれしかった。

アートは、とても個人的なもので、エンターテイメントではないけど、

それを観た人それぞれで、いろいろおもいおこす。

写真や様々な表現が氾濫するこんな時代だからこそ、

こう言う展示を企画展示してもらえると嬉しい。

そして、私たちが観に行けることが嬉しい。